終わりと始まりの物語
キラキラ
割れたガラス片が、フローリングに散らばりあたしの腕をえぐる。
押しとばされた勢いで窓ガラスを粉砕し、受け身をとっさに取った左腕は、肉を剥き出しにして出血する。
怯える女性と、放心して尻餅をつく男性が、揃ってあたしの目に飛び込む。
何が愛だ。そんなもの、砕けた窓ガラス以上に脆いものだと分かっていたのに。
ただ出会いが偶然で、あたしはそれにキラキラときめいてしまった。
優しくて気さくな彼は、あたしに特別その振る舞いを大きくし、存在をアピールするから。
あたしも彼に惹かれ、恋におちてしまった。
恋人同士になり、それなりに行為も済ませ。
妊娠したと分かって、今日こうして会いに来たのに。
彼女がいて、それもあたしよりも前に付き合いだした彼女で。
お腹もあたし以上に大きく、二股の浮気相手だったあたし。
妊娠した彼女としたくても出来ないから、あたしを捕まえてただやりたかっただけなのだと言われ、愛情はないと断言された。
すがったら、彼に押しとばされた。
勢いが良かったのか、窓を突破。
あたしも妊娠したんだよ?
おろせって何なの?
キラキラした毎日。それは暗闇が見えないからキラキラしていただけ。
ガラス片がキラキラしていても、ちっとも魅力的に感じない。
割れたせいなのだろうか?
あたしの心も割れてしまったのか。
「……何する気だ?」
本命の彼女を抱き寄せ、あたしから守るように盾になる。
あんたに彼女を守る筋合いなんかない……。
「一生のトラウマみせてあげる」
落ちたガラス片を拾い、一気にそれで首を掻いた。
焼ける痛みが走り、血が一気にあふれ出す。
つんざく彼女の悲鳴と彼の怯えた瞳。
そうよ、焼き付けて。
キラキラした日常を突然奪ったあなたを許さない。
子供だけ殺すなんて出来ないもの。
あなたに、一生トラウマとして付き添ってあげるね。
「あ、い……し……て、る……」
だって、キラキラを与えてくれたあなたをずっと愛してるから。
押しとばされた勢いで窓ガラスを粉砕し、受け身をとっさに取った左腕は、肉を剥き出しにして出血する。
怯える女性と、放心して尻餅をつく男性が、揃ってあたしの目に飛び込む。
何が愛だ。そんなもの、砕けた窓ガラス以上に脆いものだと分かっていたのに。
ただ出会いが偶然で、あたしはそれにキラキラときめいてしまった。
優しくて気さくな彼は、あたしに特別その振る舞いを大きくし、存在をアピールするから。
あたしも彼に惹かれ、恋におちてしまった。
恋人同士になり、それなりに行為も済ませ。
妊娠したと分かって、今日こうして会いに来たのに。
彼女がいて、それもあたしよりも前に付き合いだした彼女で。
お腹もあたし以上に大きく、二股の浮気相手だったあたし。
妊娠した彼女としたくても出来ないから、あたしを捕まえてただやりたかっただけなのだと言われ、愛情はないと断言された。
すがったら、彼に押しとばされた。
勢いが良かったのか、窓を突破。
あたしも妊娠したんだよ?
おろせって何なの?
キラキラした毎日。それは暗闇が見えないからキラキラしていただけ。
ガラス片がキラキラしていても、ちっとも魅力的に感じない。
割れたせいなのだろうか?
あたしの心も割れてしまったのか。
「……何する気だ?」
本命の彼女を抱き寄せ、あたしから守るように盾になる。
あんたに彼女を守る筋合いなんかない……。
「一生のトラウマみせてあげる」
落ちたガラス片を拾い、一気にそれで首を掻いた。
焼ける痛みが走り、血が一気にあふれ出す。
つんざく彼女の悲鳴と彼の怯えた瞳。
そうよ、焼き付けて。
キラキラした日常を突然奪ったあなたを許さない。
子供だけ殺すなんて出来ないもの。
あなたに、一生トラウマとして付き添ってあげるね。
「あ、い……し……て、る……」
だって、キラキラを与えてくれたあなたをずっと愛してるから。