こっち向いて・・・?
沈黙の中、黒い空気を先に壊したのは、心のほうだった。

「なぁ・・・」

「・・ん・・・・?」

「もう、熱ないのか・・・?」

「あ。うん。もう大丈夫・・・!」

「まぁ、一応寝とけ!」

そう言うと心は、夜美の頭を撫でた。


・・・わ!優しい手・・・・――――。

はぁ、この手が私のものにはならないのかな・・・・?

なんか悔しい・・・。

この手は、私ではなく・・・・・違う子の物。







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