ただ恋愛を、間違えただけ。


『俺のことは好きになれないよ』


けど、そう言って目線をそらされる。

なにそれ。


「多分、なれるし」


『嘘付け。拓真のことがまだ、好きなくせに』


その言葉がグサッとささる。
 
うん、まだ好き。きっと……。


でも、もう忘れる。


「いいの…、もう……」


『へぇ、そうかよ』


そしたら恭は、

あたしの顎をくいっと掴んだ。


軽く…だけど、

あたしは恭の顔を見る。






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