『土方大明神』
遠くでイライラとした重い空気にへこたれて喉はカラカラ…と渇き頬には無残な爪痕が刻まれるなか和泉守兼定という大明神様の有難い名刀へと伸ばすけれど前に憚る化け物の牙に喉を切り裂かれそうになり思わず後ろに身を反った。
―――――ドンッ……………。
鈍い音がしたかと思うと目の前の化け物の動きが止まる。
((………なんだ、!? いったい何が??))
説明のつかない事態に目を見開く浅葱誠へと倒れこむ化け物……!!