『土方大明神』


そんなこんなの…やり取りをしてるうちフラリ…と虎徹の刀身が宙に浮き、やがて闇がザワザワと人影を形どる。



「「……無念…だ。我の意志と血を継ぐ者…ドウカチカラヲカシテクレ…。」」


目から血を流すその闇の影にギリリ…と大明神が和泉守兼定を握りしめる音が響いた。



ーーーカキン…と剣と剣がぶつかり摩擦で火柱がたつ。


「「何故…邪魔をする‼」」


瞳孔が開いた血走る瞳で大明神を睨む。



「「知りたいか…!! それはテメエが下手な猿芝居してやがるからだよ‼」」


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