クールなキミとの恋模様
「まぁ、まだ朝だしぃ?降ったとしても、帰る頃に止んでればいっかぁ」
そう言われればそうなんだけど、雨だと気分まで沈んじゃうから嫌になる。
奈子は天気なんか気にしていないように、必死に鏡を見ながらメイク中。
なんでも、今日は寝坊してしまったらしい。
自分と向き合ったあの日以来、気分は軽くなったけど結局前に進めずにいる。
どうしたらいいのかわからずにいる。
だからなんとなく最近は憂うつだ。
「そう言えば、もうすぐ修学旅行だねぇ。楽しみ〜!」
語尾にハートマークでも付きそうなほど、ウキウキとした真央の声が聞こえた。
「あ〜。確か長島スーパーランドだっけ?」
そんな真央に苦笑しながら返事をするあたし。