クールなキミとの恋模様
いつもの帰り道。
ようやく梅雨も明けて、快晴の空が顔を覗かせている。
晴天ってやつだ。
「そういえば、もうすぐ修学旅行だね」
「だな」
爽はさほど興味もなさそうに、あくびをしながら返事をする。
男子って女子ほどそういうのを楽しみにしないモンなのかな?
爽が特別なだけ?
「なんだよ?」
じーっと見ていると、あたしの視線に気付いた爽がこっちを振り返った。
「いやー、爽ってどういうことに興味があるのかなと思って」
だって何事にも無関心だし。
クラスの輪の中にも入って行こうとしないし。
「俺に興味出て来たんだ?」
クスッとイタズラッ子のように笑う爽。
「だって、気になるじゃん。教室にいる時はいつも無表情だし」
「楽しいことがないのに笑えないだろ。俺、勉強嫌いだし」
その割には頭が良いからビックリしちゃう。