クールなキミとの恋模様
「つーか、落ち込んでんじゃなかったのかよ?」
爽はスネた顔をそのままに、ぶっきらぼうにそう言い放った。
プイと顔を背けながら、でも心配そうな瞳をちらちらとあたしに向けている。
その姿にまた笑っちゃいそうになったけど、口元を押さえてなんとか我慢した。
「落ち込む?なんで?」
「なんでって……!好きなんだろ?あいつのこと」
「ああ。しんちゃんのことね」
そう言われれば、今日はいつもみたいに胸が苦しくならなかった。
「別に、落ち込んでないよ?」
それ以上に、爽の優しさが胸に沁みたからかな?
キュンときちゃったからかな?