クールなキミとの恋模様
「サンキュー。今度お礼するよ」
背が高いしんちゃんの顔を見上げると、優しい瞳と目が合ってドキンと胸が高鳴った。
顔が熱い。
ヤバ、絶対真っ赤だよ。
「べ、別にいいよ!辞書をかしたくらいで」
「いいっていいって。なつとふたりで遊んでないし、久しぶりにゆっくり話そうぜ。今度、家に行くから」
しんちゃんの言葉に、嬉しくて「うん」と頷いてしまったあたしはバカだろうか。
大好きなしんちゃんの笑顔にドキドキして、全身が熱くなっていくのがわかる。
ヤバい。
あたし、やっぱり……。
どうしようもなく、しんちゃんのことが……。
あー、ダメダメ!
考えないって決めたじゃん。
去って行くその背中をぼんやり見つめる。