クールなキミとの恋模様


ドキドキしちゃうじゃん。


意識しちゃうじゃん。



好きに、なりそうに


なっちゃうじゃん。



……わからない。



ニセカノジョのハズなのに。


勘違いしそうになる。


本物のカノジョなんじゃないかって。



そんなことはありえないのにね。



「ありがと」



「別に」



急にプイとそっぽを向いた爽。


もうわかってる。


これは爽の照れ隠しだってこと。



「爽は強いね」



自分の言った言葉にちゃんと責任を持って、きちんとあたしと向き合ってくれている。



あたしは爽みたいにはなれない。



「別に、んなことねぇよ」



ポリポリと頬を掻く爽に、いつまでもドキドキがおさまらなかった。


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