クールなキミとの恋模様
そしてそのままあたしには目もくれず、スタスタとドアの方に向かって歩き出す。
「ちょ、ちょっと!どこ行く気?」
慌てて後を追いかけた。
「場所は自由なんだろ?お前の顔描きやすそうだし、もう覚えた」
「は、はぁっ!?」
な、なにそれっ!
描きやすそうって、どういう意味!?
ひどっ。
ほんっと、失礼な奴だ。
「お前も俺の顔適当に描いとけよ」
「ちょっと待って!勝手なこと言わないでよ!」
適当にって、ムリに決まってるじゃん。
廊下をスタスタ歩く桐谷の後ろを小走りで追いかける。
歩くのが早いからついて行くのに必死だった。