クールなキミとの恋模様
「お前……マジでバカだな」
「うっ」
言われなくてもわかってるのに。
そう、しみじみと言わないでよ。
「けど、やべえ。ツボッた」
「えっ?」
そう言って手の平で顔を覆う爽は、口角を上げて微笑んでいるように見えた。
ツボる?
壺る……?
「バカ、そのツボじゃねぇよ!」
「え、あ、そっか」
だよね。
手指の隙間から覗く爽の顔が、真っ赤な気がするのはあたしの気のせい?
寝てないせいで、都合良く頭が勝手にそう変換してるのかな……?