クールなキミとの恋模様
あまりにも寝不足過ぎて、さらには朝ご飯を食べていないせいでめまいがした。
これで絶叫マシンなんかに乗ったら確実に倒れる。
「ホントに乗らないのぉ?」
真央は不服そうな顔をしていたけど、朝体調悪かったこともあるしで、また心配させてしまった。
「ごめんね。適当にブラブラしとくから、2人は存分に楽しんで」
気を使わせないよう、スタスタと2人の前から離れた。
あたしのせいで、楽しいハズの旅行に水をさすワケにはいかない。
照り付ける日射しが眩しくて、ジリジリと肌を焼いて行く。
蝉の声がうるさいくらいに響く中、木陰にあるベンチを見つけて腰を下ろした。
朝の涼しい風が髪をさらっていく。
園内に流れる陽気で楽しげな音楽を聴いていると、余計なことを考えずに済んだ。