クールなキミとの恋模様


奈子はそのまま続けた。



「色んなモノを取っ払って、頭の中を空っぽにして考えてみるのもいいかもね。そういう時に答えって見えて来たりするから」



「空っぽに……?」



ズズッと鼻をすすりながら奈子の顔を見る。



「そう、そうすれば本質が見えて来るよ。これからどうすればいいのかってこともね」



「な、奈子、若年寄りみたい……」



ホントに高校生かと疑うくらい、大人びたことを言ってくれる。



「失礼な!ただの受け売りよ」



「うー、ありがとっ」



起き上がってガバッと抱き付いた。


< 273 / 383 >

この作品をシェア

pagetop