クールなキミとの恋模様


「あたし……!?」



そう言われて考えてみた。


あたしは、どうなんだろう……?


ううん、考えるフリをしただけ。



ホントはもう


わかっていた。



あたしの胸の中には爽しかいないということを。



しんちゃんの影はすっかり消えて、今は爽だけで満たされてるっていうことを。



……ありえない。



そう言い聞かせて来たけれど、ホントはもうずっと前から気付かないフリをしてたんだ。



「あたし……爽のことが、好き、かも」



言った瞬間、心臓が口から飛び出そうなくらい弾んだ。


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