クールなキミとの恋模様
「行くぞ」
スッと離れたかと思えば、今度は爽の手があたしの指をさらって行く。
わわ、また、手がっ……!
……繋がれてる。
強くギュッと握られて、離してくれる様子はない。
無言のまま引っ張られるようにして足を動かした。
ねぇ
そんなことされたら期待しちゃうよ?
あたしのことを好きなんじゃないかって。
だけど、それ以上確かめることは出来なくて。
夕焼け空の中、爽のキリッとした横顔をちらちら窺いながら歩いた。