クールなキミとの恋模様


向かい側に座る相手の顔は、柱が邪魔で見えない。



あたしに見せるのと同じ笑顔で笑っているから、一緒にいるのは気の許せる友達かな?



そう思った。



邪魔をしちゃ悪いと思って、話しかけようかどうか迷った。



だけど、せっかく会えたんだし!


ケーキを食べに来たってことにして、偶然を装って挨拶するくらいならいいよね。


よし、行こう。



近付いて行くと邪魔になっていた柱が見えなくなって、爽の向かい側に座る人の姿が見えた。



ドクッ



さっきまで浮かれていた心は、それを見て一気にしぼんで行く。



顔から表情までもが消えて、胸に鋭い衝撃が走った。


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