クールなキミとの恋模様


しんちゃんと仲良くなりたくて、あたしに近付いたこと。



少しでも視界に入りたくて、わざとらしくはしゃいでいたこと。



あたしのことを応援するフリをして、可愛く見えるように努力してたこと。



そんなずる賢い自分に目を瞑って、美雨は美雨なりにアタックしてたんだということを打ち明けてくれた。



「ごめん……親友だとか言っといて、してることは最低だよね。卒業式の日、なつの顔をまともに見れなくて……あんなメールを送って卑怯だとは思ったんだけど」



「それでもやっぱり好きだったから……本当にごめんね」



美雨は何度も何度もあたしにそう謝った。



「や、やめてよ。謝るようなことじゃないし、お互いに両想いだったワケでしょ?」



「だけど、なつを傷付けたことには変わりない」


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