クールなキミとの恋模様


ざわざわする体育館内。


小出君がマイクを持ったことで、みんながそこに注目した。



今から何が始まるんだと、みんなが目を輝かせ始めたその時。



『あー、えっと!小出ッス』



体育館内に響き渡るその声に、みんながドッと笑い出す。



「知ってるし!」



なんて突っ込む人もいるほど、体育館内は陽気な空気に包まれている。



『えーっと、ここでぶっちゃけます!俺は……中学の頃からずっと、ユ、』



緊張から小出君が言葉を詰まらせた。


真っ赤になってて、そこから先が言えない様子。



が、頑張れ……!



「頑張れ〜!!」



あたしは思わず大声でそう叫んでいた。


真剣な小出君を見て、そう言わずにはいられなかった。


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