クールなキミとの恋模様
「で、どうなの?今日は」
ようやく席に落ち着いた後、アイスティーを飲みながら雫が俺に視線を向けた。
「……来てねぇ」
店に入った瞬間に探したけど、小夏の姿は見えなかった。
思わずため息を漏らすと、目の前の雫がクスッと笑った。
「残念!もうあんたに会いたくないのかもね〜!」
「…………っ」
コ、コイツ……。
マジで、どうにかしていいか?
小悪魔的な笑顔を浮かべて、妖しく笑うコイツがウザくて仕方ねぇ。
「キャハ、冗談だよ、冗談!」
「ウソ付け!本気だっただろーが!」
顔がそう言ってんだよ!
“キャハ”じゃねぇよ、“キャハ”じゃ!
可愛くねーし。
「そんなに惚れてんのね〜。会ってみたいな、小夏ちゃんに」
「ぜってぇムリ」
そう言って唇を尖らせる雫をムシし、アイスココアを一口飲んだ。