クールなキミとの恋模様
「ご注文はお決まりでしょうか?」
店員さんの声に我に返った。
そうだ、ケーキを選ばなきゃ。
まだ決めてないんだった。
「フルーツたっぷりタルトと、カスタードたっぷりミルフィーユ、マロンゴロゴロモンブランにふんわりショコラ」
えっ……!?
後ろから聞こえた爽の声に恐る恐る振り返った。
もちろん、そう言ったのはあたしじゃない。
「な、なに勝手に注文してんの?」
そんなに食べれないって!
……いや、それよりも。
そんなにお金を持ってないんだけど。