方言男子に恋をした
だって応援要請とか聞いてないし。

昨日の帰りに会った社外課の同期もそんなこと言ってなかった。

確かに結構大きな会見があるとか言っていたが、人数は足りるから応援はいらないと言われたのだ。


「あちらのミスで数が足りなくなったそうです。そのため手伝いという立場ではありますが、様々な面で関わるかと思われます」


手伝いというか雑用っていうの?

あれ持ってこれ持ってとかコピーとかホッチキス止めとか…いや、社外課でなんとかなるんじゃないの?と言いたくなるものを指示される。

まあ応援だから文句は言えないけど。
仕事なんだし一生懸命やらせていただくけど。

よりによって、社内報作成が遅れている時に…。


「分かりました…ところで、締め切りはいつまで延ばしてもらえますか?」


そう聞いた小林君に、佐久間課長は社内報の進行表を見ながら「んー…」と唸り、


「…明日の昼ですね」


と言った。

明日の昼とは意外に時間がありそうでない。
早急に行動に移すべきだろう。
< 31 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop