方言男子に恋をした
…ちょっと待って。
今目の前の、私の上司は何て言ったかしら?

え?ベッドの中とは違うって?

空耳よね、うんそうよ。


「ベッドの中の方やったら、素直やし可愛かったなぁ」

「⁉︎」

「俺は今もそっちの方がええんやけど」

「な、何ですか!セーー」

「セクハラで訴えるんやったらどうぞ。でも警察には事の経緯をちゃんと話しや。話さへんかったら、警察も分からんし」


何よこの男!
今更だけど、凄い性格悪くない⁉︎

しかも普通よりかはゆっくりした話し方のせいか余計に腹が立つ…!

佐久間課長は余裕の笑顔で私を見てくる。

つい先程までは、本気で佐久間課長をセクハラで訴えようとしていたが。

訴えるとなると何故そんなことを言われたのか、説明する必要があると気付き意気消沈。

もし私が上手いこと昨晩のことを言わずに訴えても、目の前の男は必ず事細かに説明してくれるだろう。

そうなると非常に恥ずかしい。
いや、もう恥ずかしいレベルではない…。
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