sky weep day~空が泣く日~
そんなことさえ、誰かに聞かなきゃわからない。


「、、、ひなた?」


何も答えないあたしに、ルイは不安そうな顔をする。


「う、、、うん」


あの頃のあたしは、そう答えるので精一杯だった。


そして、その日から、、、


あたしとルイは、付き合うことになったんだ。


そのことを知っていたのは、タカヤだけ、、、


咲にはやっぱり恥ずかしくて、中々言えなかった。


ルイは族に入ってて忙しかったのに、あたしが居る街まで、毎日会いに来てくれた。


学校が終わって、校門に行けばルイに会える。


家までの、たった少しの時間。


それでも、、、


あの頃のあたしにとって、ルイと過ごす時間は、、、


1番の、あたしの楽しみだった。

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