sky weep day~空が泣く日~
「あたし達は、殴ったりしない」

「そりゃ、そうだ。ひなたに手出してたら、ルイのことを俺が殺してる」


そう、父親は笑う。


「人を傷つけるのも、また人だ。だけど、、、傷つける奴らから守ってやれるのも、人だと思わないか?」


あたしは父親の問いに、答えられない。


「それが、あいつらにとっては喧嘩なんだよ」


やっぱり、よくわからない世界だ。


「それでまた、、、人は、傷つく」

「あぁ。でも上に立った人間が、下の奴らを守れねぇのは、それ以上に辛いことだ」


それの言葉は、妙に説得力があった。


それは、父親がそういう立場の人間だったからなのかもしれない。

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