終わらない七月九日

「いや…まぁいいけど。」

ナツはなんやかんや言えば、結局は着いきてくれる優しい奴だ。

「はぁ…。」

教室から出た途端ナツがため息をはいた。

「そんなに嫌?」

私の問い掛けに対してナツは、廊下の奥を見つめていた。今まで見たことない顔。
何故だか分からないけど、私にはそれが今にも泣き出しそうな表情に見えた。

「…ナツ?」
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