七色マーブル【短編集】
電車内、背後より視線を感じる。僅かだが確かに感じる、この背筋がゾクリとする感覚。アレだ。


殺意。


予定の駅の一つ前で降りる。何事もなかったかのように改札を出て歩きだす。


人に紛れて付いてくる視線。


間違いない。


そうなればやる事はただ一つ。




巻く。




本来ならば返り討ちにするのが基本だが、生憎今は時間がない。


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