七色マーブル【短編集】
「それでね、指先から…」

「うわっ」


突如、ストロボをたいた様な強烈な光が、部屋の白壁に青白く左から右へと走り抜けた。遅れる事数秒で轟音が鳴り響く。


「雷だよ。びっくりしたなぁ。」

「私はあんたの声にびっくりした。」


「あっ」

「…今度は何?」

「雨!洗濯物干したままだ!!」


夏特有の力強い雨が、一直線に地面へと降り注いでいた。


「ごめっまた今度ね!」



私は慌てて電話を切り外へ飛び出した。

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