七色マーブル【短編集】
回っている洗濯機やレンジでも見ているかの様に、僕はぼんやりとその光景を楽しむ。
そうしていると突如、低くごごごご、という唸り声が辺りに響き始めた。
「なっなんだっ」
奇妙な音に焦りを感じる。…まさか沼からだろうか?
僕の嫌な予感は的中した。沼の水面がぷるぷると揺れ始め、次第に盛り上がりを見せる。何かとてつもない巨大な物がせり上がってくる。恐ろしい筈なのに、あまりに突然で動けないばかりか、目が釘付けになっている。
深緑色のせいで分かりにくいが、徐々に姿をあらわすそれは丸みを帯び…横に茶色のしま模様が入った…巨大なはまぐりだった。
「ばしょーうとちがう~、わっしがなづけたんじゃぁあー」
低くくぐもった声で巨大なはまぐりがしゃっべった…
と同時に、一筋の光線が縦方向に走り、微かに遅れてどろどろと音がして…はまぐりに直撃した。
「か…雷?」
雷を受けたはまぐりは…貝殻のしま模様に黒い水玉の如く焦げが付き、湯気をしゅうしゅうと出していた。そして無言で何事もなかったかのようにすーっと沼へ潜り、姿を消した。
そうしていると突如、低くごごごご、という唸り声が辺りに響き始めた。
「なっなんだっ」
奇妙な音に焦りを感じる。…まさか沼からだろうか?
僕の嫌な予感は的中した。沼の水面がぷるぷると揺れ始め、次第に盛り上がりを見せる。何かとてつもない巨大な物がせり上がってくる。恐ろしい筈なのに、あまりに突然で動けないばかりか、目が釘付けになっている。
深緑色のせいで分かりにくいが、徐々に姿をあらわすそれは丸みを帯び…横に茶色のしま模様が入った…巨大なはまぐりだった。
「ばしょーうとちがう~、わっしがなづけたんじゃぁあー」
低くくぐもった声で巨大なはまぐりがしゃっべった…
と同時に、一筋の光線が縦方向に走り、微かに遅れてどろどろと音がして…はまぐりに直撃した。
「か…雷?」
雷を受けたはまぐりは…貝殻のしま模様に黒い水玉の如く焦げが付き、湯気をしゅうしゅうと出していた。そして無言で何事もなかったかのようにすーっと沼へ潜り、姿を消した。