七色マーブル【短編集】
その時だった。真後ろでほんの少しだけ金属音がした。
そして後頭部に押し付けられるもの。
…銃だ。
「…騒ぐんじゃねぇ、ここから出ろ。」
耳元で囁かれる低くドスの効いた声。
ゆっくりと立ち上がり、言われるがままに扉を開けて出た。
「…よし、そのまま右にまっすぐ、便所へ行けよ。」
「…お前、さっきの奴だな。」
「そうだ…、さっきは見事にやられたが俺はお前の行き先を知ってたんだよ。いつもあの席に座る事もな…。」
一見中の良い様に、横にピタリと並んで歩きながら会話をする。
奴のジャケットの内側にある物が、間違いなく俺に向けられている。
そうして懐を探られ、銃を奪われてしまった。
そして後頭部に押し付けられるもの。
…銃だ。
「…騒ぐんじゃねぇ、ここから出ろ。」
耳元で囁かれる低くドスの効いた声。
ゆっくりと立ち上がり、言われるがままに扉を開けて出た。
「…よし、そのまま右にまっすぐ、便所へ行けよ。」
「…お前、さっきの奴だな。」
「そうだ…、さっきは見事にやられたが俺はお前の行き先を知ってたんだよ。いつもあの席に座る事もな…。」
一見中の良い様に、横にピタリと並んで歩きながら会話をする。
奴のジャケットの内側にある物が、間違いなく俺に向けられている。
そうして懐を探られ、銃を奪われてしまった。