青春ですよ、部長さん
な、急に現れて言う言葉がそれなの…っ!!!
唖然とする私に、金髪の髪には似つかわしくないメガネの男の子が私にそっと手を差し出してきた。
「大丈夫ですか?」
「はぁ…。」
しゃがんだまま、その男の子の顔を見つめる。
男の子はそっと私の手を引っ張り、立ち上がらせてくれるとぱたぱたと服のほこりをはらった。
「あ、ありがとう…ございます…。」
俯きながらそう答える。
最後の方は少し声が小さくなっている気がする。
「はい。これ。」
可愛らしい喋り方に驚き顔を再びあげるとメガネを差し出す。
癖っけの髪をした(これも金髪)男の子が今度は私のメガネを差し出していた。
「踏まれなくてよかったね~♪」
自分の事のように喜ぶ男の子からメガネを受け取り、かけ直す。
「感謝しろよ。地味女。」
地味女…ですって…?
自分でも自覚していた事を言われるとカチンとくる。
メガネをかけるためにしたを向いていた顔をあげ、3人を改めて目に入れる。
「…んだよ?」
真ん中の、いかにも金髪の似合う男の子がムッとした口調でいった。
一瞬目をそらしそうになる、だが。私はこらえた。
言わなきゃ…、負けるな!
「助けてくれてありがとうございます。」
声が震える。にやっと真ん中の男の子が笑う。
「そーだ「ですが、私は他人に地味女と言われる筋合いはありませんので。」
言えた…。
しんと周りが静かになる。
その場にいる全員が私のことを見ていた。
ぼそぼそと周りから声が聞こえる、なんなのかは分からないが気まずい。
「…あ…す。すいません!」
「…。」
逃げるしかできない私がいてだらしないと思った。