無料恋愛
俺がこいつと逢ったのは、高校見学会。

「怜央様、おはようございます。」

俺のファンクラブがあり、見学会に多くの女

子がこの高校に集まった。

実際、邪魔だっただろうな。

こんな大人数。

廊下なんて、いっぱいに広がって。

誰も、通れはしなかった。

「ごめんなさい、そこの男の子!」

急に呼びとめられた俺は少し焦った。

「ごめんなさい。廊下はふさいじゃ駄目だよ。

 せめて、半分ぐらいにしてくれないかな?

 みんな、通れなくて困ってるの。」

「べつに俺、関係ねぇし。」

俺にたてつく女。

が、花崎。

「ここは、公共の場よ。

 関係ないで済まさずに、しっかり周りを見な

 さい。

 軽い気持ちなら、見学なんかこないで。」

啖呵を切った女に腹立たしい気持ちはあった

ものの、

女は間違ったことは言わなかった。
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