降り注ぐのは、君への手紙
確かに、不安定な魂を落ち着ける効果はあったようだが。
いや、でも。
俺は死んだりしないぞ。
絶対生き返ってやる。
「お茶くみはするよ。でも早くお地蔵様に会わせろよ!」
「まあまあ。時間は人を傷つけたり癒やしたりします。彼女があんな達観して彼を許せるようになるまでにも、相応の時間が必要だったっということです。
お地蔵様がこないということはまだあなたにも時間が必要だってことですよ。急かしたらあなたの評価が下がるだけです。のんびり行きましょうよタケさん」
「……その間に成美に男ができたらどうしてくれるんだよ」
「それもまた運命。受け入れることが寛容です」
「ひでぇ」
なんだか言いくるめられている気しかしないが、まあ仕方ない。
俺がじたばたしたところで、やれることなど限られている。
諦めて、湯のみを洗うために流し場へと向かった。