神様修行はじめます! 其の四
何百、何千、いや、これはもうひょっとしたら、何万!?
すさまじい数のヘビが寄り集まって、船底の形になっているんだ!
ヘ・・・へ・・・へび! 生ヘビの集合体!
いやあぁ! グロテスク最高潮!
ゆ、指で思いっきり触って確認しちゃったよおぉ!
「ぎゃあぁぁぁーーー!」
信じられない情景を前に、あたしはノドの奥から金切り声を出して飛びあがる。
そして反射的に、その場から一目散に逃げ出そうとした。
そこを浄火にグィッと首根っこをつかまれ、引き戻される。
「おいコラ、逃げんな里緒」
「ぎゃああ! うわあぁ! おええぇ!」
「こらこらこら、吐くなコラ」
「だってだってだってだって!」
あたしはジタバタ暴れながら、もう半泣きになって訴えた。
あたし、基本的に細くて長くてウニョウニョ系はダメなの!
生理的に受け付けないのよ!
しかもこの数は・・・想像を絶する反則技でしょう!?
精神崩壊! 許容範囲外! こんな船に乗るなんて・・・
「ぜったい、無理ーーー!」
「権田原を助けるんじゃないのかよ?」
「島へは自力で泳いでたどり着くから、あたしのことはどうぞ気にしないでー!」
「ムチャ言うなよ」