神様修行はじめます! 其の四
『あたしがお岩さんを守ってみせる』 なんて偉そうなこと言って絹糸の反対を押し切ってここに来たのに。
絹糸の機転が無かったら、取り返しがつかなくなるところだった。
主さんの見事な回復術を見ながら謙虚に反省していると、お岩さんの両目がパッと開いた。
「・・・お岩さん!?」
身を乗り出して見つめるあたしを、パチパチ瞬きしながらお岩さんは無言で見つめる。
「お岩さん、あたしだよ!? 分かる!?」
「アマンダ・・・?」
「うんそうそう! アマンダだよアマンダ!」
「わたくし・・・死にましたの?」
「なに言ってんの! 死ぬわけないじゃん!」
横たわっているお岩さんの体にガバッと覆いかぶさって、涙ぐむ。
「たとえ死んでも、あたしはあなたを離さないから!」
「・・・さすがに死んだ時は離して欲しいですわ」
そう言ってお岩さんはニコリと優しく笑った。