神様修行はじめます! 其の四
ポンポン軽快に言い合いをしている主さんとお岩さん。
お岩さんは完全回復したみたいだし、ふたり共けっこう相性良さそうだし。
良かった良かった。うんうん。
・・・ふと気がつくと、少し離れた場所で浄火とヘビ少女がポツンと座り込んでいる。
なんだか顔をしかめてこっちを見ているけど・・・。
「浄火、どうかしたの?」
「なんだよ、その白い色のヘビは? 気持ち悪りぃヘビだな」
「へ? 島には白ヘビっていないの?」
「ちょいとあんた! 気持ち悪いたぁ、ずいぶんな言いぐさじゃないかい!?」
主さんが浄火に向かってシャーッと舌を剥く。
ヘビ少女が負けじと舌を伸ばしながら警告音を発した。
・・・こらこらこら、同族同志で威嚇し合わないでよ。仲良く仲良く。
「向こうでも白ヘビは珍しいもんね。あのね、白いヘビは神の使いって言われてるんだよ」
「そうだよ、あたしゃねぇ、ありがたあぁ~いヘビ様なんだよ」
「おい、こっち来んな。気色悪いヤツだな」
「どいつもこいつも無礼千万な連中だよ! もうほんとに帰るからね!?」
「わわわ、待ってよ主さん。浄火は世間知らずなだけなんだってば」
お岩さんは変わった性格の持ち主なだけだし。
ふたり共、悪気は全然ないんだから大目に見てよ。大人の女性の余裕でさ。
・・・何百才なのかは知らないけど。