神様修行はじめます! 其の四
「まったく・・・。で? あんたらこれからどうするつもりなんだい?」
ご機嫌ナナメな主さんに質問されて、あたしはハタと思い至った。
「あ・・・。島へ来たはいいけど、それから先の行動は全然考えてなかった」
「相変わらず行き当たりバッタリな子たちだねぇ」
「ね、浄火。あたし達ってこれからどーすりゃいいの?」
この島に詳しいのは浄火だけだ。
問題の産婆さんをどうやって探せばいいのか、浄火に教えてもらわなきゃ。
「とりあえず、島の長に会うのが一番の近道だと思うぜ?」
「島の長?」
「この島には、小さな村がいくつも点在してる。その村の全てをまとめる長がいるんだ」
ふうん・・・。この島にも長って存在がいるのか。
集団生活する生き物には、どうしてもリーダーが必要になるもんなんだろうな。
「ここの島民について、長が知らないことは無い」
「それって逆に言えば、長が知らなきゃ誰も知らないってこと?」
「そういうことになるな」
そっか。それなら長に会うのが唯一の方法だ。
でもどこに行けば会えるんだろう?
「そもそも、部外者が突然訪問して会ってもらえるもんなの?」
「オレが一緒なら大丈夫さ。オレは次の長候補だから」
「え!? 浄火ってそんなに偉いお坊ちゃまだったの!?」