神様修行はじめます! 其の四
お岩さんのファッション、どう見てもハイキングには適さないもんなぁ。
しま子がいたら、きっとあたし達を両肩に担いで歩いてくれたろうな。
セバスチャンさんがいたら、お岩さんだけでもお姫様抱っこして運んでくれたろうに。
絹糸がいたら背中に乗せて、空を飛んでくれて・・・。
・・・門川君が・・・・・・。
彼が、いてくれたら・・・・・・。
なんか、ちょっとだけ心細くなってきた。
見慣れない殺風景な景観のせいで、気が弱くなってるかもしれない。
いかんいかん! もう一人前の神の一族なんだから、しっかりしなきゃ!
「あ、そーいえばさ、島にも一応異形のモノがいるんだよね?」
「ああ、いる」
「島のどの辺にいんの?」
「このへん」
「・・・・・・・・・・・・はい?」
「このへんから、あいつらの生息地だ。確実に会いたいならもっと奥に進まないと会えないぜ?」
「いや・・・別に会いたいわけじゃないけど」
つーか、ハッキリ言ってお会いしたくないんですが。
よく分からないタイプの異形のモノと初めて戦うのは、やっぱり危険性があるし。
やだ。なんかまた・・・
情けないことに嫌な予感の芽が胸の中でスクスクと・・・。