神様修行はじめます! 其の四
「心配ないよ。あたしがいるんだからね。どんなやつでも追っ払ってやるさ」
キョロキョロ辺りを見回すあたしに主さんが自信満々に言った。
あ、そっかそーだった! 主さんがいるんだっけ!
じゃあ安心だよ!
「良かったー。ここの異形のモノは野生動物とほとんど変わらないみたいだし。大丈夫だよね?」
あたしは胸を撫で下ろした。
変形ロボみたいなヒグマや大虎なんかのビックリ動物と、ご対面しないで済む。
そんなモンとは会わないにこしたことは・・・。
「え? 野生動物と変わらないのかい?」
主さんが目をパチパチさせた。
「うん。そうだよね? 浄火?」
「ああ。妖魔や怪物っていうより、ここのは大型動物の類いだな」
「おやまあ、そりゃダメだよ」
「へ? ダメって何が?」
「あたしの力は効かないはずだよ?」
・・・・・・・・・・・・。
へ??
「あたしの力は退魔や破魔だ。生粋の魔物相手にこそ威力を発揮するのさ」
「・・・・・・・・・・・・」
「動物よけには効果は無いと思うけどねぇ」
え、えっとあの、ねぇってそんな。
どんなヤツでもオールOK! って、ついさっきあなた言ってませんでした?