神様修行はじめます! 其の四

「それにしても危険な鬼だな。人に使役されているのに襲い掛かってくるとは」


「・・・・・・・・・・・・」


「あのまま滅っしてしまえば良かったのに。なんで止めたんだ?」


「こんのやろおぉぉーーー!」



あたしは怒声を上げながら、浄火に思い切り飛び掛かった。


「うわあ!?」


床に引っくり返った男の体にドズンと馬乗りになり、あたしは叫ぶ。



「食らえ! しま子のカタキだ!」


―― ギリギリギリィ~!


浄火の髪が抜けるほど力一杯に引っ張り、顔に爪を立ててガリガリ引っ掻く。



「どうだ思い知ったか!」


「よ、よせって!」


「滅してしまえば良かった、だぁ!? ・・・あんたをこの場で、綺麗サッパリ滅してやろうか!?」


「よせって! なに怒ってんだよ!?」



完全に怒りに我を忘れているあたしを、仲間たちが懸命になだめようとした。


慌てて凍雨くんとマロさんが、あたしを浄火から強引に引き剥がす。



「天内さん! さすがにそれはマズイですよ!」


「里緒殿! 殿中でおじゃる!」


「ふたり共、放してよ! こうでもしなきゃ気が済まない!」

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