神様修行はじめます! 其の四

体の奥から熱い血が駆け巡る。


耳元に響く烈しい血流の音。感じる強烈な鼓動。


高まるにつれて全身が熱く湧き立つ。


高揚と緊張感が、張りつめた弓の弦のように限界に達して・・・


(・・・・・・いけぇ!)


自分の中の熱い力が矢のように勢いよく放たれた。


ハインリッヒを攻撃していたマンモスの背に、薄い膜のように赤い炎の線がバッと走る。


よっしゃ! 海の上ではミスッたけど今回は完璧! 


勝利を確信したあたしはグッと握りこぶしを握った。


マンモスの背を覆った炎が、そのまま全身に燃え広がろうとした時・・・。


―― ・・・ボッ


・・・・・・え?


あたしは自分の目を疑った。


そんなバカな。だってまさか・・・・・・。


炎が、消えた?


まるで燃え尽きたロウソクのように、呆気なく消滅してしまった。


・・・・・・な・・・・・・


「なんでえぇぇ!?」

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