神様修行はじめます! 其の四
あたしの大事なしま子を、ただの鬼扱いするなんて許せない!
しかも滅しようとするなんて!
知らなかったじゃ済まないよ! 相応の対価は支払ってもらおうじゃないの!
はがい絞めにされた状態でギャーギャー叫びながら、手足を振り回して大暴れする。
浄火は引っ掻かれた顔を撫でながら、そんなあたしの様子を眺めていた。
さぞ反省しているかと思いきや・・・。
こいつ、ニヤニヤ笑ってるよさっきから!
「ハハハ、おもしれえ・・・。ますます気に入った!」
大口開けてカラカラ高笑いしてる。
それを見て、こっちこそますます怒りで茹で上がりそうだった。
もう頭から湯気どころの話じゃない。全身ボイラー室だ。
体中を、汽笛を鳴らしながら蒸気機関車が爆走している。
こ、この男って、ネジが一本ぶっ飛んでんじゃないの!?
もう許せない! 本気でこいつを滅して・・・!
「アマンダ、どうか冷静になって!」
突然、あたしの視界が真っピンクに染まった。
目の前でふわっふわのシルク生地が、ツヤツヤと光っている。
あまりに場違いな華やかさに、あたしの頭は一瞬、ポケッとしてしまった。