神様修行はじめます! 其の四
あたしは前方を睨みながら進み続ける。
両手の平に体重がかかって、石の固い角が強くめり込んだ。
足首の腫れもひどくなってきてる。
汗が噴き出て、息がひどく乱れて苦しい。
でもそれ以上に、締め付けられるように心が苦しくてたまらない。
しま子の・・・命がかかっているのに!
不安で不安で気が狂いそうだ!
目頭に汗と涙が溜まって滲みて、じわっと視界がぼやけた。
グスグス鼻を啜り、ハアッと大きく息を吐いて、再び前方を睨んで這いずり始める。
泣いてる場合か! そんなヒマも無い!
しま子、今行くよ! すぐに助けてあげるからね!
―― グイッ
突然わきの下をつかまれ、力任せにグッと上に持ち上げられた。
うわっ? と反射的にケガを庇って片足立ちする。
バランスを失ってフラフラしているところを、ひょいと背負われた。
「オレがお前を背負って行く」
「・・・・・・浄火?」