神様修行はじめます! 其の四
『よそもの』
島の人たちの目の色が「よそもの」という単語を聞いた途端、明らかに変化した。
まるで野生動物の群れが、侵入者を排除しようと一丸となるように。
異なる者は、徹底して拒絶。
それは抗う事の出来ない、命ある者の防衛本能だ。
「それともうひとつ、気になる事がある」
戌亥が人さし指をピンと立てた。
そしてその指の先を、ゆっくりあたしに向ける。
「なあ、みんな。こいつさっきから、やたらと鬼を庇ってないか?」
どくん・・・ とあたしの胸が粟立った。
一重の細い目が、獲物を狙いすますようにあたしを見ている。
このパッツン、まさか・・・・・・。
「おい、正直に答えろ。お前、この異形の仲間じゃないだろうな?」
―― ざわっ・・・
島の人たちに動揺が走った。
あたしを押さえていた人たちが、ザッとあたしのそばから離れる。
そして警戒する表情を向けた。