神様修行はじめます! 其の四

「待って・・・! 皆さん、お待ちになって!」


ゼエゼエと息の切れた声が聞こえた。


「アマンダにも、しま子にも、責任はありません! わたくしが悪いのです!」


汗にまみれた蒼白な顔で、疲労でふらつきながらこっちへ歩いて来る。


「わたくしが、この島へ来ることを望んだばかりに・・・」


お岩さんの顔が歪み・・・彼女は人目もはばからず、そのままボロボロ泣き出した。


「ごめんなさい。わたくしのせいで・・・ごめんなさい」


―― ガツッ!


お岩さんの額に、大きな石が投げつけられた。


「お岩さん!?」


子どもの母親が、足元の石を手当たり次第にお岩さんへと投げつけている。


「お前たちさえ・・・お前たちさえ来なければ!」


顔を伏せたお岩さんの体のあちこちに、石のつぶてが降りそそぐ。


お岩さんは声もあげずに、石の制裁を浴びながら耐え続けた。

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