神様修行はじめます! 其の四
なじみ深い、冷たくて優しい感触。
彼の皮膚があたしの皮膚に触れて、胸の奥がトクンとざわめく。
「ずいぶん腫れているな。痛かったろう?」
「・・・うん」
「君は本当に、いつもムチャばかりしてくれる」
「門川君」
「なんだ?」
「ごめんなさい」
―― ポウ・・・
彼の手を中心に、白く穏やかな光があたしの足首を包む。
感情の読めない美しい顔が、輝きに照らされて影を生んだ。
白と黒がもたらす、深い陰影。
その夢まぼろしのような麗しさに、あたしの心は洗われたように素直になっていった。
「何を謝っている?」
「反対を押し切って、勝手にこの島へ来ちゃってごめんなさい」
「それなら、謝罪には及ばない」
「でもそのせいで大変な事になっちゃって、あたし・・・」
「謝らなくていいんだ」
「でも」
「よせ。君が謝ったら、岩さんの立場がないだろう」
「あ・・・・・・」