神様修行はじめます! 其の四
『この島へ来たせいで、みんなに迷惑をかけた』
その謝罪の言葉は、そのままお岩さんを苦しめる事に繋がってしまう。
そっか・・・・・・。
「一通りの事情は聞いた。岩さんのためを思って、君達はここへ来たのだろう?」
「うん」
「なら謝罪の必要はない。僕だって同じ判断をするさ。仲間達も」
「・・・うん」
「君が唯一、謝罪をすべきであるとするなら、それは・・・」
治療しているあたしの足元を見つめている門川君が、顔を上げた。
そしてやっぱり感情の読めない顔で、言った。
「僕を置いて、ここへ来た事だけだ」
「・・・・・・!」
「それだけは、どうしても許しがたい。深く反省したまえ」
「門川君・・・」
「僕達は絶対に離れないと誓ったろう?」
何があろうと、絶対に離れない。
そばにいれば、無敵。
それはあたし達が幾多の戦いを経て結んだ、固くて強い大切な誓い。
でもあたしはあの時、追いすがる彼を振り切って逃げ出した。
好き、だから。