神様修行はじめます! 其の四
「それがなんだっつーんだよ! ええ!?」
浄火は顔を真っ赤にして怒鳴りつけた。
「オレをバカにするなんざ、いい度胸してんじゃねえか! お前気に入ったぜ!」
「いや、それほどでもないが・・・どうもありがとう」
「こ、こんのヤ・・・!」
「じょ、浄火浄火!」
あたしは大慌てで、門川君の胸倉に伸びた浄火の手を押さえる。
「誤解だよ! 彼は別にあんたの事、バカにしてるわけじゃないから!」
「じゃ、コケにしてんのかよ!?」
「そういう次元の問題じゃないの!」
素なの! これ、彼の素!
「門川君ってすごくナチュラルに、人の神経を逆撫でしちゃう人間なの!」
「なんだよその器用で最低な人格は!」
「だから、ダーウィンの進化論! 周囲の環境に応じて、自然とこうなっちゃっただけよ!」
「わけ分かんねえ!」
「君達、さっきから何を言っているのだ?」
門川君は眉間にシワを寄せ、あたしと浄火の顔を交互に見ている。
そして言い聞かせるように注意した。
「わけの分からない会話をするのはやめたまえ。周囲を不愉快にしてどうする」
「お前がな!!!」