神様修行はじめます! 其の四
「うああ、うああ、うああ」
しま子がブンブン首と手を横に振った。
「生きてるんだから、もういいよ。死んだら文句のひとつも言わせてもらうけどねぇ」
「うあああぁーー」
しま子も主さんも、体を揺すってカラカラ明るく笑ってる。
そんな風に笑い飛ばして許してくれるふたりを見て、つくづく感じた。
さすが百戦錬磨の大物だ。器が違うよ。
こういう部分って、やっぱり人間とは感覚が違うんだろうな。
「それより絹糸、なんでここに居るんだい?」
主さんが小首を傾げる。
「あんたがこっちに来るのは難しいから、あたしに頼んだんだろ?」
「その事なんじゃが・・・」
絹糸はいったん言葉を切り、難しい顔になった。
門川君とマロさんも急に真面目な顔になる。
・・・・・・どうしたんだろ?
「実はあちら側で、問題が起きておるのじゃ」
「神の一族の能力が、徐々に失われ始めているらしいのでおじゃる」
「何かの間違いかとも思っていたが・・・どうやら、そうでもなさそうなんだ」