神様修行はじめます! 其の四

その様子を見た信子がハッとして、両手で口元を覆った。


まさか・・・・・・。


『まさかあなたは、あの水をまた、子独楽に!?』


『おお、飲ませたとも。手っ取り早く確かめるのに、一番良い相手だったからな』


『そ・・・・・・!』


『実に見ものであったぞ。人が見る間に異形に変貌していく様は』


『そ・・・んな・・・!』


驚愕のあまり、信子の顔からスッと色が抜けていく。


両目と唇がブルブルとわななき、今にも卒倒する寸前だった。


この・・・この男は・・・・・・。


血の繋がった実の幼い娘を、生贄にしたのか!?


ただでさえ、人とは相容れぬ存在を体内に入れられた状態で。


更にそれ以上に水を飲まされ、子独楽の内部が暴走した。


異常に増幅された力が、その身を蝕んだのだ。


生きながら異形に変貌させられ、子独楽はどれほどのた打ち回り、生き地獄を味わったことか。


その娘の口に、父親は悠々とツボをあてがい、笑った。


『さて、この幼い体があと何口まで、耐えられるかな?』


真っ青な信子の口から、甲高い悲鳴があがった。

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